3月27日、日中技能者交流センター会議室において、第51回理事会が開催されました。
冒頭、岡島理事長より、「財務状況については回復基調にはあるものの、コロナ禍前には至っておらず、引き続きの取り組みが必要である。
また、新たな育成就労制度への対応は、制度の基本方針が閣議決定されたことや、監理支援機関等の方針も示されたことから、事業戦略の課題と対応についてその具現化を図ってまいりたい。
2026年に創立40周年を迎えるが、今後とも、『ひととつながる・ひとをささえる・ひとをそだてる』をキーワードにアジアの若い人材育成に資する事業をすすめていきたい。」との挨拶がありました。
引き続き「2025年度事業計画」や「2025年度予算」など8つの議案について提案が行われました。「2025年度事業計画」では、「外国人技能実習機構への対応」「日本語教育の推進」「中国のパートナー組織との交流」「技能実習生の送出し国の情勢」などについての意見・要望の発言がありました。
その後採決に移り、出席理事全員の賛成で可決決定されました。
引き続き、第33回評議員会が開催され、「2025年度事業計画」や「2025年度予算」「評議員の交代」など3つの議案が提案され、それぞれ質疑応答ののち、出席評議員全員の賛成で可決決定されました。
【役員の選任・交代について】第51回理事会 第33回評議員会 |
第51回理事会
評議員会で挨拶する岡島理事長
4月14日から18日の間、当財団の招聘により、趙長久中国職工対外交流中心副主任を団長とする5名の訪日団が来日しました。
訪日団の目的は、日本と中国の共通課題である少子高齢化に対する日本の取り組み実態や、それに関連して日本における介護や育児の実態などを把握することであり、当財団との事業会談はもとより、労働組合の連合や介護施設など関係各所を訪問し、視察や意見交換を行いました。
訪日団の具体的な活動内容は次号で詳しく掲載します。
中国職工対外交流中心訪日団との業務会談
当財団の技能実習生は全国に9か所の研修所(委託)で入国後研修を行っています。今回は成田研修所(千葉県成田市)での研修の様子を紹介します。
宗教、文化、気候、民族などの多様性のあるアジア各国から来日した技能実習生を受け入れ、日本での技能実習生活をよりよいものにするために、技能実施先(企業)、当財団、各研修所は日々取り組んでいます。
今回紹介する成田研修所は現在、11か国の技能実習生を受け入れています(ベトナム・中国・インドネシア・ミャンマー・フィリピン・タイ・カンボジア・モンゴル・バングラデシュ・スリランカ・インド)。研修所スタッフは4か国言語(ベトナム語・中国語・英語・ミャンマー語)に対応し、細かな教育指導・相談に心がけています。
日本語教育も、ユニークで次へ進みたくなり、言葉が通じたから、もっと話したくなるように、と心がけています。「知っている」から「話せる」をテーマの下で独自の学習メソッドを提供しています。
また、アジアの食事は多様性の文化です。宗教的な食事制限(宗教上の制限)にも配慮しながら、この研修所での食事は、技能実習生が相互に食事担当を担い、献立に応じて食事の仕込み(夕食)を自主的に行います。こうした作業を通じて、異文化を尊重し、実習生活が過ごせるよう意識を高めています。
研修中の寝室も日本文化である「畳」を基本とした部屋で過ごすなど、「郷に入っては郷に従え」を実践しながら生活体験を重ねています。
研修する実習生のみなさん
日本語教育風景
夕食を作る実習生
2025年4月1日より、特定技能制度における在留諸申請ルールや各種届出の項目が変更されています。
また、届出の頻度なども変更となりました。主な変更点は次のとおりです。
先日家族と桜を見に行こうとなり、山梨県に足を運びました。その日はあいにくの曇り空の花冷えで、桜の開花も一休みでしたが、既に7~8分咲きの状態でした。そのお寺には樹齢二千年を超える枝垂れ桜があり、きれいに咲いていましたが、これだけの年月を経ているので樹勢が衰えているのだそうです。大勢の外国人観光客が記念撮影をして楽しんでいる光景は、日本人としても誇らしいものがありました。
日本の桜は品種が多く、400種以上あると言われているそうですが、ソメイヨシノが一般的に桜を指していると思います。満開のソメイヨシノを見ると冬が終わった事を気付かせてくれますね。
実習生の母国では、日本と同じ様な桜を見る事は難しいとよく聞きます。日々実習と日本語の修得に努力しているので、余暇を楽しむ余裕のない方が多いかもしれません。来年お花見に行けるチャンスのある方は、期待しつつこの1年努力を続けて欲しいものです。
(I.O)